フレイルについて

2020年の厚生労働省の報告によると病院の外来診療で出会う患者のうち、3人に1人が75歳以上であると言われています.

2022年から団塊世代が75歳に到達し始め、2025年には75歳以上の後期高齢者は人口全体の18%を占めると予想されています。

従来の臓器別診療をしていたのでは高齢者の健康問題は対応しきれないと考えます。

そのため、高齢者の方の診療では診療科を超えて評価をしていくことが大事だと考えられます。

現在、日本では65歳以上を高齢者、そのうち65~74歳を前期高齢者、75歳以上は後期高齢者と定義していますが、

年齢だけで高齢者と決めつけず、身体機能・認知機能や生活状況などに着目し診療していくことが大切だと考えます.

そのため、フレイルという概念が、臨床的な高齢者を同定するための手掛かりであると考えます。

フレイルとは、加齢と共に心身の活力が低下し、生活機能障害や要介護状態、さらには死亡などの危険性が高まる状態であり、

健康状態と要介護状態の中間を指します。

フレイルは、身体的な側面だけでなく、精神神経的な側面、社会的な側面も含まれます。

フレイルの診断方法のうち臨床で用いられるものは日本版CHS基準または、CLINICALFRAILTYSCALE (CFS)が提唱されています。

まずは、日本版CHS基準やCFSを用いてフレイルの有無を同定し、必要に応じてサルコペニアやロコモの有無を確認します。

フレイルと診断した場合には具体的にどこに問題を抱えるかを評価するため、高齢者総合機能評価(CGA)を行います。

次回、CGAについて・・・。

当院では、皮ふ科・内科(呼吸器内科・循環器内科・生活習慣病管理(糖尿病・高血圧・脂質異常症・高尿酸血症)))・アレルギー科・発熱外来・心療内科および精神科 (毎週火曜日午前)・漢方外来・在宅診療・舌下免疫療法・訪問診療 (三島市・沼津市・駿東郡長泉町・裾野市・御殿場市)・健康診断・予防接種・SAS外来・自費診療(AGA・FAGA)など幅広く対応しています。なんでも御相談下さい。皆様に寄り添う医療を目指します。

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